『社会政策学会年報』 総目次(1)
|
凡 例
1) 原則として各号巻頭の目次によって作成した。ただし、第10集以前と第17〜22集の巻頭目次には内容細目が付されていないので、形式を統一するため、本文によって細目を追加した。なお標題をつけず単に数字だけで節を区切っているものは、表示を略した。 2) 和数字の一部は算用数字に改めた。 3) 人名の表記をふくめ、旧字体は新字体に改めた。 |
---|
第1輯 賃金・生計費・生活保障 有斐閣 1953年12月 | ||
---|---|---|
一 賃銀 | ||
藤林敬三 | ソーシャル・ダンピング論の再燃 | 1 |
藤本武 | 日本資本主義と最低賃金法制 |
17 |
はしがき 17 第一節 最低賃金法制の歴史的必然性 18 第二節 日本の最低賃金 23 第三節 日本の独占資本と最低賃金法制 28 第四節 日本の労働者階級と最低賃金法制 33 第五節 日本独占資本の性格 38 | ||
石原孝一 | 戦後における我が国賃金の構造的特質について ――特に国際的比較の観点より―― | 44 |
一 序説=日本賃労働の特質 44 二 戦後日本賃金の低位性 50 三 戦後日本の低所得階層 60 四 結び 65 | ||
石崎唯雄 | 戦前基準実質賃金と生活水準 | 66 |
一 生活水準と実質賃金 66 二 戦前基準の実質賃金水準 68 三 実質賃金と消費水準 82 四 実質賃金と労働生産性 84 | ||
高木督夫 | 半農半労型について――低賃金の一要因として―― | 86 |
二 生計費 | ||
岸勇 | 農家家計の特質とその要因 | 103 |
籠山京 | 漁家の生計費調査を通じてみた窮乏化現象 | 123 |
緒言 123 漁家の生計費 124 漁家の窮乏化の背後 140 | ||
中鉢正美 |
最低生活水準の論拠 |
143 |
三 生活保障 | ||
近藤文二 | 社会保険における封建性――社会保険と福利厚生施設―― | 164 |
一 はしがき 164 二 福利厚生施設への関心 165 三 中小企業における福利厚生費の貧困 167 四 法定福利費の地位 170 五 保険料における労資半負担の原則の否定 174 六 付加給付の問題 181 七 事業主直営診断、機関の役割 187 八 健康保険組合の運営とその封建性 189 | ||
高坂正敏 | 英国救貧法改正(1834年)とマルサス | 193 |
秋田成就 | イギリス救貧法の失業政策としての諸機能について ――初期資本主義を中心として―― | 211 |
小川政亮 | 我国保護請求権論史素描 | 241 |
一 序 241 二 日清戦争以前 244 三 日清戦争以後 255 四 むすび 271 | ||
松本浩太郎 | 社会医療の経済学 | 272 |
一 はしがき 272 二 社会医療の問題点 275 三 英国の国民医療サーヴィス法 277 四 医療の組織 280 五 診療報酬支払方式 282 | ||
学会記事 | 287 | |
生計費文献目録(明治初期−昭和20年) | 294 |
第2集 賃労働における封建性 有斐閣 1955年6月 | ||
---|---|---|
大内兵衞 | 日本近代科学史の分類について | 1 |
北沢新次郎 | 貧乏は根絶し得ないか | 11 |
江口英一 | 労働市場の封建性――労働力供給の構造と性格―― | 19 |
一 型形成の供給側要因 19 二 型形成の需要側要因 27 三 型の形成とその諸影響 30 | ||
松本達郎 | 労働市場の封建性――労働力需要の性格と労働市場―― | 35 |
一 労働力需要の構造と性格 35 二 労働市場の性格と構造 43 三 結語――わが国労働市場の封建性とその崩壊の契機―― 54 | ||
藤本武 | 日本の低賃金と封建的なるもの | 57 |
まえがき 57 序節 本問題に関する従来の見解と分析の視点 58 第一節 農業における半封建的諸関係の存在と低賃金 62 第二節 労働関係における半封建性と低賃金 85 第三節 日本における賃金支払原則と低賃金 99 第四節 天皇制と低賃金政策 105 結論 110 | ||
高橋洸 | 所謂「企業別組合」について――日本の労働組合と封建性―― | 113 |
一 問題の提起 113 二 企業別組合の歴史的必然性――防衛的契機と闘争的契機―― 115 三 企業別組合における二つの途 ――封建性は組合の組織化にどう作用したか―― 119 四 戦後型労働組合から企業主義的労働組合へ ――日本型トレード・ユニオニズムの形成―― 123 五 企業主義的労働組合の特徴と矛盾の展開 129 六 「企業別組合」からの脱皮とその方向 132 おことわり 134 | ||
宮出秀雄 | 潜在失業の諸形態――賃労働封建性の背景―― | 135 |
一 序説 135 二 潜在失業の概念 137 三 過小農と失業予備軍 139 四 兼業の態様と潜在失業 143 五 出稼地帯の潜在失業人口 145 六 農家二・三男と潜在失業 148 | ||
総括討論 賃労働に おける封建性 | 討論者: 大河内一男 桜林誠 北川隆吉 高橋徹 角田豊 松本達郎 隅谷三喜男 南清彦 森五郎 高橋洸 平田富太郎 藤本武 江口英一 三好宏一 塩田庄兵衛 (発言順) | 153 |
文献目録 | 173 |
第3集 産業合理化と労働問題 有斐閣 1956年6月 | ||
---|---|---|
産業合理化と労働問題 | ||
山中篤太郎 | 『産業合理化と労働問題』序説 | 1 |
高谷茂木 | 鉄鋼業における産業合理化 | 5 |
一 鉄鋼近代化――技術的合理化と限界 5 二 戦後鉄鋼労働編成と統轄について 22 三 結び 33 | ||
田辺照子 | 紡績業の合理化と労働問題 | 35 |
はじめに 35 一 従属下における十大紡の最大限利潤の追求と中小企業問題 39 二 合理化の発展と労働強化 46 三 女子労働者に及ぼす影響について 65 四 合理化の発展と組合運動 75 五 戦後に於る合理化の問題点 78 あとがき 79 | ||
黒川俊雄 | 紙・パルプ産業における「合理化」 | 80 |
一 現段階における「合理化」の特徴 80 二 日本資本主義と紙パルプ産業 83 三 現段階における紙パルプ産業の合理化 87 四 紙パルプ産業の「合理化」としての連続操業 94 五 紙パルプ産業における生産性向上運動 100 | ||
経営参加と労働問題 | ||
吉村励 | 西ドイツの経営参加制度について | 108 |
はしがき 108 一 西ドイツの経営参加制度の概要 108 二 経営参加制度成立の社会的背景とその成立経過 113 三 経営参加制度の分析 122 小括 134 展望 137 | ||
音田正巳 | イギリスにおける労使協議制の問題 | 139 |
一 産業民主主義と経営参加 139 二 イギリスにおける労使協議制の発展 142 三 国有化産業の経営参加に対する労働組合会議と労働党の態度 147 四 経営参加に関するフェイビアンの見解 149 五 結語 156 | ||
学界レヴュー | ||
藤林敬三 | 概観 | 157 |
矢島悦太郎 | 社会政策本質論 | 159 |
高橋洸 | 労働組合 | 170 |
松尾均 | 雇用と失業 | 178 |
一 問題意識 178 二 論点の推移 179 三 論点の内容 181 | ||
藤本武 | 賃金 | 186 |
はしがき 186 一 最低賃金と最低賃金制 187 二 日本の賃金並びに生活水準 189 三 賃金形態、賃金構造 192 四 賃金学説 193 | ||
氏原正治郎 | 社会保障 | 194 |
一 外国諸制度の紹介と研究 194 二 現行制度にたいする改革案 196 三 その他の研究 198 | ||
学会記事 | 200 |
第4集 戦後日本の労働組合 有斐閣 1956年10月 | ||
---|---|---|
戦後日本の労働組合 | ||
大河内一男 | 組合運動の「反省」と組合研究の「反省」 ――労働組合研究における若干の方法的問題について―― | 1 |
藤田若雄 | 「企業別組合論」とその「批判」について | 9 |
一 組織運動における法則性と指導性 9 二 社会科学的研究成果と労働組合運動との接触 12 三 大河内教授の企業別組合論 23 四 大友教授の企業別組合論批判 29 五 企業別組合論と批判のその後 34 | ||
田沼肇 | 戦後労働組合運動史の研究における若干の問題 | 38 |
一 労働組合運動史研究の対象と課題 38 二 運動の指導的方針、戦術ならびに労働政策における客観的条件の研究 41 三 運動における客観的条件としての労働者階級の状態 44 四 労働者階級の層について――戦術的配置 48 五 運動史における主体的条件の研究 51 六 運動史における時期区分の方法 57 | ||
西村豁通 | 戦後労働組合運動の課題 | 61 |
笹木弘 | 船員労働組合の特殊性とその根拠について | 71 |
一 まえがき 71 二 船員労働組合の一般的性格とその根拠 74 三 産業別単一組織の根拠、維持策、矛盾 95 四 統一と団結の強化、将来への展望 108 | ||
自由論題 | ||
孝橋正一 | 窮乏化理論と窮民政策 | 113 |
一 窮乏の新しい概念――窮乏におけるウエッブとマルクス―― 113 二 窮乏化理論をめぐって 120 三 日本における窮民の相貌と窮民政策の意義 123 四 窮民政策の合目的性とその問題点 127 | ||
戸坂嵐子 | 16・7世紀イギリスに於ける賃銀規制の特質について ――労働市場形成期の研究―― | 135 |
まえがき 135 一 「職人大条例」の制定(1563年)とその展開 141 二 治安判事による賃金規制の展開 147 三 賃金規制に対する労働者の反抗と反抗の諸条件 ――いわゆる"高賃金"要求について 173 むすび 179 | ||
学会記事 | 183 |
第5集 最低賃金制 有斐閣 1957年7月 | ||
---|---|---|
最低賃金制の諸問題 | ||
藤林敬三 | 序論―わが国における最低賃金制をめぐる諸問題 | 1 |
藤本武 | フランスにおける最低賃金制度の発展 ――人民戦線と1936年団体協約法―― | 12 |
はしがき 12 一 フランスにおける最低賃金制度の発展と1936年の団体協約法 13 二 フランス労働者階級の状態 18 三 フランス労働者階級の闘争――人民戦線の勝利とマティニヨン協定―― 22 四 一九三六年の団体協約法=団体協約の効力拡張 31 五 諸結果・労働者状態の一時的な改善とその後 36 結論と教訓 46 参考文献 48 | ||
森五郎 | 「最低賃金制に関する答申」とその検討 | 50 |
一 序(問題と限定) 50 二 審議の経過とその時期的背景 51 三 「答申」の要旨と決定経過(労資の対立点とその調整) 61 四 答申において何故に労資は「意見の一致」を見たか 67 五 むすび――「答申」の経験から見た最低賃金制制定上の問題点 69 | ||
永野順造 | 社会政策としての最低賃金制の実現過程と その最低賃金額の決定基準について | 72 |
一 問題の提起 72 二 社会政策としての最低賃金制の実現過程について 73 三 わが国における最低賃金制の歴史 84 四 最低賃金制の最低賃金額の決定基準について 114 五 総括討論について 126 | ||
松尾均 | 賃金、最低賃金制と社会保障 | 128 |
まえがき 128 一 低賃金と失業と社会保障 129 二 合理化過程における社会保障 131 三 賃金政策と賃金、最低賃金制闘争 134 四 九月革命説と最低賃金制 138 | ||
高橋武 | ILOにおける最低賃金制 | 141 |
はしがき 141 I 最低賃金制に関するILOの活動 142 II 国際労働法における最低賃金制の考え方 145 III 画一的最低賃金制か個別的最低賃金制かの問題 149 IV 最低賃金決定機構 153 V 最低賃金率を決定する基準 156 VI 最低賃金制の施行 160 VII 結び 161 | ||
角田豊 | 戦後日本における賃金体系闘争の特質 | 163 |
はしがき 163 一 戦前の労働関係と賃金の慈恵的性格 164 二 最初の賃金体系(電産型)をめぐって 169 三 その後の推移 177 四 残された問題点 184 | ||
三好宏一 | 戦後における臨時工の賃金について ――独占資本における若干の調査事例を中心に―― | 191 |
学会記事 | 219 |
第6集 生産性向上と社会政策 有斐閣 1958年10月 | ||
---|---|---|
生産性向上と社会政策 | ||
増田米治 | 労働の生産力と労働の価値・価格 | 1 |
はしがき 1 一 労働の生産力と労働力の価値・価格に対するマルクスの分析視角 2 二 短期的な労働の生産力と労働の価値・価格との関係 2 三 横断面的な労働の生産力と労働価値・価格との関係 10 四 長期的な労働の生産力と労働力の価値・価格との関係 13 五 長期的な労働の生産力の発展と労働力の価値との関係についての考察 18 六 若干の結論について 25 | ||
近藤文二 | 日本における生産性向上と社会保険 | 27 |
一 理論的覚え書――大河内理論と社会保険 27 二 生産性向上と労災保険 33 三 生産性向上と失業保険 42 四 生産性向上と賃金への配分率 45 五 法定福利費と法定外福利費 51 六 生産性向上と社会保険の停滞 56 | ||
金子卓治 | アメリカにおける生産性向上と社会保険 | 61 |
一 はしがき 61 二 アメリカの生産性向上運動の特色とその実蹟 62 三 生産性向上と労働者の状態 66 四 社会保険の推移とその停滞 71 五 “Fringe Benefit”制度の発展とその意義 82 六 むすび 97 | ||
戸木田嘉久 | 炭鉱失業の諸問題 | 99 |
まえがき 99 I 大手炭鉱労働者の場合 100 II 中小炭鉱労働者の場合 119 III 中小炭鉱失業者の場合 130 結び 139 | ||
自由論題 | ||
戸塚秀夫 | イギリス初期綿工場労働者の形成と展開 ――初期工場法成立史論序説としての一考察―― | 141 |
まえがき 141 序節 独立織布工の繁栄 142 第一節 アークライト工場の出現と教区徒弟 148 第二節 蒸気力工場の展開と「自由な児童」 163 第三節 工場制の発展と所謂原生的労働関係の克服 186 あとがき 194 | ||
西岡孝男 | 企業別労働組合論に関する覚書 | 195 |
一番ヶ瀬康子 | 婦人労働と家族制度 ――特に製糸女子労働者の問題を例として―― | 217 |
一 まえがき 217 二 問題の所在 218 三 実態および分析 220 四 むすび 245 | ||
学会記事 | 249 |
第7集 日本の失業 有斐閣 1959年10月 | ||
---|---|---|
日本の失業 | ||
松尾均 | 失業政策における創出と救済 | 1 |
まえがき 1 一 原型設定 2 二 戦前における展開 4 三 戦後における展開 6 あとがき 9 | ||
高木督夫 | 潜在失業に関する一考察 | 11 |
石崎唯雄 | 戦後の就業構造 | 49 |
一 はしがき 49 二 第一次産業就業者の縮小とその要因 50 三 雇用労働者の拡大 58 四 戦後製造業雇用の質的構造変化 68 五 商店雇用の構造と変動 77 | ||
山本順子 | 炭鉱地帯における失業問題 | 87 |
まえがき 87 一 炭鉱地帯に集積される失業の実態 91 二 炭鉱地帯の生活事情について 94 三 寄生的、従属的部門の就労層に関する問題の集約 97 四 炭鉱労働者層に関する問題の集約 99 あとがき 104 | ||
| ||
平田隆夫 | 西独の鉱夫年金保険 | 108 |
一 鉱夫年金保険の史的発展 108 二 第二次世界大戦と鉱夫年金保険 113 三 被保険者の範囲 117 四 受給条件、年金算定基準及び保険給付 121 五 保険給付(続)及び財源 124 | ||
津田真澂 | 労働組織と経営管理――わが国大工場における基本問題―― | 133 |
笹木弘 | 明治期の「船員政策」について ――社会政策の研究方法との関連において―― | 170 |
一 まえがき 170 二 船員政策の第一段階――抑圧・取締りと陶冶・養成―― 173 三 船員政策の第二段階――取締りの強化整備拡大―― 190 | ||
学会記事 | 巻末 |