『社会政策学会年報』第34集 学会記事
一 大会関係
◇第七八回大会(早稲田大学担当、一九八九年五月二七日、二八日開催)
【共通論題】「日本の企業と外国人労働者」
I 国際分業の新展開と日本企業――試論・問題の所在―― 東京大学社会科学研究所 戸塚秀夫
II 外国人労働者流入の諸問題――西欧の事例の限界について―― 早稲田大学 鈴木宏昌
III 日本企業のアジア第三世界への進出と、製造業女子労働者の実態――米国カリフォルニア・フリモントNUMMI(トヨタ)の事例との比較を含めて―― 恵泉女学園大学 塩沢美代子
IV 国際化と現地人材戦略 聖泉短期大学 白木三秀
V 日本企業の対米直接投資と労使関係戦略 武蔵大学 仁田道夫
VI 英国進出工場の労使関係 同志社大学 石田光男
【共通議題総括討論】
座長 東北大学 徳永重良 甲南大学 熊沢 誠
【分科会】
【第一分科会】「女子労働・パートタイム労働問題」
座長 大阪市立大学 竹中恵美子
一、パートタイム労働をめぐる諸問題 中央大学 高島道枝
二、雇用機会均等法と性役割分業の新展開 高崎経済大学 塩田咲子
【第二分科会】「現存社会主義の経済改革と労働問題」
座長 北海道大学 荒又重雄
一、 社会主義体制と労働問題――東欧の経験から―― 中央大学 石川晃弘
二、「経済体制改革」と労働問題 東京大学 兵藤
【第三分科会】「自由論題(1)」
一、いわゆる「ホワイトカラー」と「不安定就業」 高千穂商科大学 中山 徹
二、出向・転籍の増大と都市の高齢者雇用 慶應義塾大学大学院 下田健人
三、アメリカ合衆国移民制限政策の教訓 法政大学 萩原 進
【第四分科会】「自由論題(2)」
一、ME労働分析の基礎視角 京都大学大学院 山崎 透
二、わが国の労使関係において占める教育訓練の役割に関する一考察 職業訓練大学校 大森章吾
【第五分科会】「自由論題(3)」
一、社会政策はいかにして資本主義を維持しようとするか――社会主義の古典が解明したもの―― 鹿児島経済大学 渡部恒夫
二、ビンセント・セント・ジョン――IWWによるゴールドフィールド闘争を中心にして―― 市邨学園短期大学 久田俊夫
三、近代主義的労務政策の挫折と現代日本型経営者の登場――O製紙争議に現われた経営者類型―― 東京大学大学院 竹田 誠
第七九回大会(関西部会主催・関西学院大学担当、一九八九年一〇月二一日、二二日開催)
【共通論題】「戦後社会政策の軌跡」
I 「占領・復興期」の社会政策――その位置づけ・連続と非連続―― 城西大学 小野恒雄
II 高度経済成長期の社会政策――戦後の社会政策の屈折―― 京都大学 菊池光造
III 転換期の社会政策とその思想――日本型福祉社会論をめぐって―― 東京大学 兵藤
IV 戦後「公正労働基準」政策の変遷――賃金・労働時間政策を中心として―― 日本大学 牧野富夫
V 労使関係政策の形成と変容 松阪大学 保谷六郎
VI 戦後日本の社会保障の展開――社会保障の日本的特徴をめぐって―― 関西大学 一円光弥
VII 戦後日本の雇用・失業政策の展開――資本の雇用管理との関連を中心として―― 金沢大学 伍賀一道
VIII 戦後社会政策の到達点 隅谷三喜男
【総括討論】
座長 関西学院大学 大前朔郎 同志社大学 西村豁通
主討論者 一橋大学 高田一夫 上智大学 保坂哲哉 早稲田大学 松原 昭 鹿児島経済大学 渡部恒夫
(大阪市立大学 竹中恵美子記)
二 部会関係
◇北海道部会
日時 一九八九年一二月二日(土)午後二時
場所 北海学園大学
出席者 八名
【報告】
社会政策論における保険の位置づけ 本間照光
日時 一九九〇年三月二六日(月)午後一時三〇分
場所 北海学園大学
出席者 八名
【報告】
現下の社会福祉――福祉コスト問題を中心に―― 北星学園大学 白石久一
(北海道大学 荒又重雄記)
◇東北部会
今年度は諸般の事情により部会を開くに至らなかった。
(岩手大学 河越重任記)
◇関東部会
第四五回関東部会
日時 一九八九年四月二二日(土)午前一〇時三〇分〜午後四時三〇分
場所 青山学院大学総合研究所ビル第一五会議室
出席者 一四名(非会員も含む)
【報告】
一、出向時代の課題と展望 雇用職業総合研究所 永野 仁
二、医療保障と医療体制の新展開 厚生省病院管理研究所 小山秀夫
三、キリスト教経済倫理――働くことの意味をめぐって―― 青山学院大学 東方敬信
第四六回関東部会
一九八九年度の関東部会は、諸般の事情により、年度内開催を見送り、立教大学国際学術交流招聘研究員講座との共催で、左記により開催することとなった。
日時 一九九〇年五月二三日(水)午後三時〜五時
場所 立教大学セントポール会館二階
【報告】
イギリスにおける高齢化の問題点――高齢化は負担増を招くか?―― ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ社会科学管理学部長 パット・セイン博士
(青山学院大学 石畑良太郎記)
◇関西部会
第五二回関西部会
日時 一九八九年一二月二日(土)午前一〇時三〇分〜午後四時三〇分
場所 大阪市立大学文化交流センター講義室
出席者 二八名
【報告】
一、中小企業勤労者福祉共済制度とパートタイム労働者 関西学院大学 吉尾 清
二、 戦後日本の社会保障研究――回顧と展望―― 大阪市立大学 玉井金五
三、韓国の社会保障――年金を中心に―― 追手門学院大学 井上久子
四、現代日本の障害者雇用政策と「福祉」 京都府立大学 上掛利博
【総会】
一、 関西部会事務局交替について
総会において、関西部会事務局は、一九九〇年四月より大阪市立大学に代わり、立命館大学が担当することに決定された。
なお関西部会運営委員は、一部委員の辞任に伴い、現委員は以下の通りである。
藤原壮介(立命館大学・事務局代表者)、西村豁通(同志社大学)、菊池光造(京都大学)、池田 信(関西学院大学)、梅沢 隆(大阪学院大学)、竹中恵美子(大阪市立大学)
(大阪市立大学 竹中恵美子記)
◇中国・四国部会
日時 一九八九年八月二六日(土)
場所 高知県市町村職員共済会館
出席者 一二名
【報告】
一、社会保障政策の転換の現局面――その政策ビジョンと研究方法―― 大阪経済法科大学 向井喜典
二、今治地域の造船業について――中小造船労働者の雇用安定のために―― 愛媛労働問題資料センター 山口孝義
【協議事項】
一、世話人改選
中国・四国部会の世話人を香川大学山下隆資氏に交替した。なお、世話人の任期を二年とすることを決めた。
(広島大学 湯淺良之助記)
◇九州部会
第四九回研究会
日時 一九八九年九月九日(土)午後一時
場所 鹿児島大学教育学部
出席者 一一名
【報告】
一、「生活の社会化」論の一検討 鹿児島大学 坂脇昭吉
二、国立病院・療養所の統廃合「合理化」と労働組合運動 九州産業労働科学研究所 原 嘉彦
第五〇回研究会
日時 一九九〇年二月三日(土)午後一時三〇分
場所 近畿大学九州工学部
出席者 一〇名
【報告】
一、日本は今、国際舞台でいかなる役割を演じているか――幻の日比関係論におけるアジア人民から日本人民への共闘の熱い呼びかけ―― 鹿児島経済大学 渡部恒夫
二、福岡藩政中期における石炭鉱業の社会的意義 近畿大学九州短大 永末十四雄
(鹿児島経済大学 豊田謙二記)
三 分科会関係
◇労働組合分科会
日時 一九九〇年二月三日(土)午後一時三〇分〜五時
場所 東京大学社会科学研究所会議室
出席者 一六名
【報告】
新日本窒素水俣工場争議について――元合化労連書記長西野六郎氏よりのヒアリング――
(東京大学 山本 潔記)
◇生活問題・社会保障合同分科会
日時 一九八九年六月二四日
場所 上智大学
【報告】
一、最近のスウェーデン社会福祉事情 ストックホルム大学 竹崎 孜
二、高齢就労者の生活状況――都内高齢事業団調査報告―― 国民生活センター 小林綏枝 本間昭子
(上智大学 松崎久米太郎記)
◇福祉問題分科会
第二一回福祉問題分科会
日時 一九八九年六月二四日(土)午後二時〜五時
場所 佛教大学
出席者 二五名
【報告】
〃福祉国家の危機〃と福祉財政
一、社会福祉サービスにおける費用負担問題――〃福祉改革〃との関連で―― 高野山大学 山本 隆
二、社会保障制度の現状と福祉財政論の構想 大阪府立大学 里見賢治
第二二回福祉問題分科会
日時 一九九〇年一月二〇日(土)午後一時三〇分〜四時三〇分
場所 佛教大学四条センター
【報告】
転換期の医療保障
一、転換期の日本の医療――九〇年以降の医療「改革」をめぐって―― 阪南大学 青木郁夫
二、医療保障と在宅医療 開業医 高安文哉
(佛教大学 浜岡政好記)
〔2007年5月10日掲載〕
《社会政策学会年報》第34集『日本の企業と外国人労働者』(御茶の水書房、1990年5月刊)による。