『社会政策学会年報』第26集 学会記事
一 大会関係
◇第六二回大会(中央大学担当、一九八一年五月九日、一〇日開催)
〈共通論題〉現代日本の賃金問題
I 資本蓄積と賃金水準 山形大学 高木郁郎
II 労働費用の動向と問題点―退職金、一時金、福利厚生費を中心にして― 労働科学研究所 高橋祐吉
III 今日の低賃金構造と最低賃金制の問題 国学院大学 小越洋之助
IV 労働組合の賃金政策―JC系労働組合を中心に― 法政大学 松崎 義
V 生活水準と賃金水準 名寄女子短期大学 津田美穂子
〈共通論題総括討論〉
座長 法政大学 高木督夫
〔第一分科会〕〈労働運動史研究の方法〉
座長 法政大学 二村一夫
I 一九二〇年代労農運動の時代とその意味―労働運動史研究の方法論再検討について― 駒沢大学 小林英夫
II 労資関係史研究の方法―外国研究を中心として― 岡山大学 野村正實
〔第二分科会〕〈自由論題(1)〉
I パートタイム労働者とフルタイム労働者との賃金比較 帝京大学 桜林 誠
II 日本国有鉄道における賃金体系の変遷 国際商科大学 関口 功
III 経済発展の高度化と賃金交渉 亜細亜大学 藤田至孝
〔第三分科会〕〈自由論題(2)〉
I フランスにおける労働自者主管理運動の展開―指導理念と組合運動― 中央大学 佐藤 清
II 社会調査と社会福祉―ソーシャル・ニーズの発見と測定― 慶応大学 武田文祥
III「産業報国会」論―日本の戦時労働組織― 一橋大学 塩田咲子
第一日目は、共通論題の前半二報告と自由論題を含む三分科会の報告があった。第二日目には、共通論題の後半三報告と総括討論とが行われた。中央大学の新キャンパスに多くの会員が参集され、両日とも、早朝より熱のこもった意見交換がなされた。
◇第六三回大会(中国・四国部会 広島大学担当 一九八一年一一月七日、八日開催)
〈共通論題〉総合社会政策と労働福祉
I 現代の労働者生活と総合社会政策 日本福祉大学 金持伸子
II 総合社会政策のなかの企業福祉と労使関係 大阪産業大学 浪江 巌
III 総合社会政策化と社会保障 松山商科大学 望月清人
IV 総合社会政策と財形制度 社会保障研究所 大本圭野
V 総合社会政策論と現代国家論 鹿児島大学 藤島洋一
VI 総合社会政策の登場とその背景 亜細亜大学 藤田至孝
VII 総合社会政策の歴史的系譜 東京大学 岡田与好
VIII 社会政策におけるインテグレーションについて 大河内一男
〈共通論題総括討論〉
座長 同志社大学 西村豁通 香川大学 木村正身
主討論者 一橋大学 大陽寺順一 明治大学 木元進一郎 神戸大学 早川和男 滋賀大学 美崎 皓
第一日目には前半五報告が、第二日目に後半三報告と総括討論とが行われ、紅葉の美しい広島大学において、両日とも早朝より夕刻遅くまで、活発に討論が続けられた。なお第一日目の臨時総会で、学会年報代を五七年度より二五〇〇〇円とすることが承認された。
(明治学院大学 田村 剛記)
二 部会関係
◇北海道部会
日時 一九八一年七月二一日
場所 北海道庁開発調整部会議室
報告者 新川士郎会員(北星学園大)
テーマ 中国の最近の労働事情
出席者 一一名
(北海道大学・荒又重雄記)
◇関東部会
第三九回関東部会
日時 一九八一年一二月一二日
場所 慶応義塾大学
〈報告〉
一 イギリスの経済危機と労働運動 法政大学 中林賢二郎
二 ミッテラン政権の光と影 藤本 武
(慶応義塾大学・黒川俊雄記)
◇関西部会
第四四回関西部会
日時 一九八二年一月三〇日(土)午後一時
場所 同志社大学光塩館地階会議室
〈報告〉
一 現代の年金問題と年金政策 関西大学 一圓光弥
二 現代の住宅問題と住宅政策 神戸大学 早川和男
総括討論 座長 京都大学 前川嘉一
(同志社大学・西村豁通記)
◇中国・四国部会
日時 一九八一年七月二五日(土)、二六日(日)
場所 広島市中央公民館
出席者 一六名
〈報告〉
一 広島県下、農村の高齢者問題について 広島大学 志村賢男
二 鳥取県における婦人労働―その特徴と問題点 鳥取女子短期大学 山田修平
三 総合社会政策論をめぐる論点 岡山大学 向井喜典
四 総合社会政策と社会保障(ノート) 松山商科大学 望月清人
(高知大学・松井栄一記)
◇九州部会
第三三回研究会
日時 一九八一年九月五日(土)
場所 九州産業大学 図書館会議室
〈報告〉
一 生活保護の動向 西九州大学 岸 勇
二 第三次産業拡大がもたらした諸問題 佐賀大学 飯盛信男
三 科学技術革命論からみた〈唯研〉「生産力・技術論争」 九州大学 久野国夫
第三四回研究会
日時 一九八二年三月二七日(土)
場所 熊本商科大学一号館会議室
〈報告〉
一 九州の技術水準と先端産業 九州経済調査会 今村昭夫
二 労資関係研究方法試論 下関市立大学 山本興治
(鹿児島大学・吉村朔夫記)
三 分科会関係
◇生活問題・社会保障分科会
一 再び失業と貧困をめぐって―最近の不安定就労層と被保護世帯の生活実態についての調査報告 中央大学 江口英一 都老人研 佐藤嘉夫(一九八一年四月二五日、於上智大学)
二 大都市アパート居住の実態 国民生活センター 布施好夫 同右 小林緩枝(一九八一年六月二〇日、於上智大学)
三 イギリス留学あれこれ――COS、救貧法の文献について――明治学院大学 高野史郎(一九八一年七月一八日、於上智大学)
四 企業年金をめぐる最近の動向 国民生活センター 山崎 清 上智大学 山崎泰彦(一九八一年一〇月一七日、於上智大学)
五 日本の将来人口新推計について 人口問題研究所 河野稠果(一九八二年三月六日、於上智大学)
(上智大学・松崎久米太郎記)
◇労働組合分科会
日時 一九八二年四月三〇日(金)午後一時半
場所 専修大学神田校舎内専修大学社会科学研究所分室
〈報告〉
一 イギリスにおける日本進出企業と労働問題 専修大学 加藤佑治
(専修大学・西岡幸泰記)
◇福祉問題分科会
第十一回福祉問題分科会
日時 一九八二年一月三〇日(土)午前十時半
場所 同志社大学光塩館地階会議室
〈報告〉
一 現代の老後問題 大阪経済大学 土井乙平
(同志社大学・西村豁通記)
〔2007年5月7日掲載〕
《社会政策学会年報》第26集『現代日本の賃金問題』(御茶の水書房、1982年5月刊)による。