『社会政策学会年報』第24集 学会記事
一 大会関係
◇第五八回大会(東京経済大学担当、一九七九年六月二・三日開催)
〈共通論題〉不安定就業と社会政策
I 経済危機下のコンビナート社外工労働市場の動向 金沢大学 伍賀一道
II 「パート」的就業拡大の傾向とその背景 日本女子大学 広田寿子
III 低成長下の日雇労働者問題と社会政策 大分大学 清山卓郎
IV 出稼ぎ多発の農村構造の形成と展開 山形大学 大川健嗣
V 不安定雇用と社会政策問題への視点 日本大学 永山利和
VI 「不安定雇用労働者」の労働市場と雇用政策 信州大学 高梨 昌
〈自由論題〉
I 中高年齢者の職業・生活変動――東京・城東地域における中小企業労働者、事業者、家族従業者を中心として――
II 造船不況と雇用・生活不安の深刻化――石巻市にみる造船離職者の実態―― 慶応大学 猿田正機 慶応大学 三井逸友
III 占領政策と昭和二四年労働法改正 東京経済大学 竹前栄治
〔第一分科会〕現代社会主義の労働問題
I 現代ソ連の労働政策と労働組合 早稲田大学 松原 昭
II 「発達した社会主義」の段階における労働問題――チェコスロヴァキアのばあい―― 明治大学 柳沢敏勝
III 労働者管理企業の構成要件――自主管理機関の機能をめぐって―― 中央大学 石川晃弘
〔第二分科会〕児童手当
I 児童手当とその問題点 日本社会事業大学 横山和彦
II 児童福祉の立場からみた児童手当 仏教大学 上田千秋
〈総括討論〉座長 鹿児島大学 吉村朔夫
第一日目は、共通論題の前半三報告と自由論題、分科会の報告がおこなわれた。第二日目には、共通論題の後半三報告のあと、総括討論をおこなった。共通論題、分科会、自由論題とも多数の出席者にめぐまれ、活発な意見交換と問題提起がおこなわれた。第一日目の総会終了後、学内で懇親会がもたれ、出席者一同なごやかなひとときをすごした。
◇第五九回研究大会(中国・四国部会高知大学担当、一九七九年一二月一・二日開催)
〈共通論題〉「地方の時代」と労働問題
I 地域労働問題研究の方法 北海道立総合経済研究所 水野一宇
II 地域の労働市場――労働者の地域組織化のためのささやかな準備的考察―― 滋賀大学 美崎 皓
III 地域経済と雇用・失業問題 下関市立大学 堀内隆治
IV 地域包括最低賃金と賃金構造 大阪市立大学大学院 川東英子
V 地域における労働福祉政策 佐賀大学 中原弘二
VI 地域の労働者生活――その構造と意識――
VII 地域産業構造と労働問題 早稲田大学 永山武夫
VIII 地域問題と労働・住民運動の課題――「地域問題」の構造分析を中心として――
〈総括討論〉
座長 同志社大学 西村豁通 愛媛大学 星島一夫
討論者 北海道大学 荒又重雄 島根大学 木村隆之 横浜国立大学 下田房雄 岡山大学 向井喜典
第一日目は、共通論題の五報告がおこなわれた。第二日目には、共通論題の三報告のあと、総括討論をおこなった。予想外の寒さにもかかわらず、二日間にわたり活発な意見交換と問題提起がおこなわれた。第一日目の報告終了後、懇親会がもたれ、出席者一同なごやかに南国の夜のひとときをすごした。
(日本大学・牧野富夫記)
二 部会関係
◇北海道部会
日時 一九七九年八月七日
場所 北海道総合経済研究所会議室
報告者 美馬孝人会員(北海道学園大)
テーマ 最近の北海道の労働経済
出席者 二〇名
(北海道大学・荒又重雄記)
◇関東部会
第三七回部会
日時 一九七九年四月二一日(土)
場所 慶応義塾大学研究室内会議室
〈報告〉
戦前における都市下層の展開 新潟大学商業短期大学 中川 清
ライフサイクルと労働者生活 労働科学研究所 高橋祐吉
(慶応義塾大学・黒川俊雄記)
◇関西部会
第四二回関西部会
日時 一九八〇年三月二八日(金)午後一時
場所 同志杜大学光塩館地下会議室
〈報告〉
共通論題「労働市場論の方法と課題」
一、労働市場における差別 京都大学(院) 脇坂 明
二、西ドイツにおける労働市場研究の動向 滋賀大学 美崎 晧
三、労働力再生産の資本主義的性格と家事労働 大阪市立大学 竹中恵美子
総括討論座長 立命館大学 藤原壮介
(同志社大学・西村豁通記)
◇中国・四国部会
日時 一九七九年八月一〇日(金)、一一日(土)
場所 松山市、四国全逓会館
〈報告〉
一、労働者福祉事業における労使関係 高知大学 松井栄一
二、地域主義と労働問題 愛媛大学 星島一夫
三、レーニンの寄生性の概念について 広島女子大学 青木圭介
四、山口県における就業・雇用構造 下関市立大学 堀内隆治
なお、第一日に部会総会を開催し、会務報告のあと、とくに第五九回研究大会(当部会主催、於高知大学)の実施計画について協議した。
(香川大学・木村正身記)
◇九州部会
第二七回研究会
日時 一九七九年五月十二日(土)
場所 八幡大学 枝光会館
〈報告〉
一、九州労働市場の現状と問題点 九州経済調査協会 中村 守
二、低成長下の日雇労働者問題と社会政策――日雇労働者の性格及び存在形態を中心に―― 大分大学 清山卓郎
第二八回研究会
日時 一九七九年九月二九日(土)
場所 九州産業大学 新図書館会議室
〈報告〉
一、筑後地域の「地域構造」 久留米大学 渡辺 満
二、地域における労働福祉政策 佐賀大学 中原弘二
第二九回研究会
日時 一九八〇年二月二三日(土)
場所 大博多ビル会議室(福岡市)
〈報告〉
一、戦後初期の労働改革 西南大学 木村 毅
二、婦人労働者の保護と平等について 鹿児島大学 坂脇昭吉
(鹿児島大学・吉村朔夫記)
三 分科会関係
◇生活問題・社会保障合同分科会
一、児童手当の成立とその問題点 日本社会事業大学 横山和彦(一九七九年四月二八日、上智大学)
二、東京都高齢者事業団の内容と性格 日本女子大学 佐藤 進(一九七九年五月一九日、日本女子大)
三、大都市老齢者世帯の生活 国民生活センター 山崎 清(一九七九年七月七日、上智大学)
四、生活保護制度をめぐる最近の諸問題 明治学院大学 三和 治(一九七九年一〇月二〇日、上智大学)
五、世帯主の小遣い調査について 国民生活センター 横本 宏(一九七九年一一月一七日、上智大学)
六、君津製作所における配転労働者の生活実態 明治学院大学 原田勝弘(一九八〇年一月一九日、上智大学)
七、共同討論(高齢者問題について) (一九八○年三月二九日、上智大学)
なお、第五八回大会を機に、生活問題分科会の世話人は藤本武氏から小山路男氏に変った。
(早稲田大学・佐口卓記)
◇労働組合分科会
一、日時 一九七九年五月一九日(土)午後一時三〇分
場所 専修大学神田校舎
報告者 二瓶 敏(専修大学)
テーマ「戦後鉄鋼業における労働力統轄について」
二、日時 一九七九年一一月一〇日(土)午後一時三〇分
場所 専修大学神田校舎
報告者 加藤佑治(専修大学)
テーマ 「相対的過剰人口の今日的形態―不安定就業階層論によせて」
(専修大学・加藤佑治記)
◇福祉問題分科会
第九回福祉問題分科会
日時 一九八〇年三月二八日(金)午前九時半
場所 同志社大学光塩館会議室
〈報告〉
共通論題「障害者の福祉と雇用」
一、障害者雇用の現状と課題 同志社大学(院) 能塚正義
二、障害者福祉の諸問題 同志社大学 大塚達雄
(同志社大学・西村豁通記)
〔2007年5月6日掲載〕
《社会政策学会年報》第24集『不安定就業と社会政策』(御茶の水書房、1980年5月刊)による。