社会政策学会大会 開催校報告



第111回大会開催校報告


1. 社会政策学会第111回大会は2005年10月8日、9日、北海道大学において開催された。天気もおおむね良好で、278人の会員、非会員の参加を得て盛況のうちに終了した。

北大正門の看板参加会員を迎える開催校メンバー

2. 大会の準備は、前年度の7月24日に北海道部会の多くの会員に参加いただき、全体の実行委員会をたちあげた。しかるのちに、北大を中心とした大会事務局体制をスタートさせた。事務局には、北海学園大学の水野谷、川村会員も参加いただきご尽力いただいた。本大会は、事実上北海学園大学と北大の共同開催ともいえるかたちになった。

3. この時期、北海道は観光シーズンでもあり、また10日を含めて3連休という好条件もあって、当日の北大では日本中国学会、国際法学会そして社会政策学会と、3つの大きな学会が大会を開催した。そのため、北大の施設条件をフルに活用することはできなかったが、事前に他学会とは調整と連絡を重ね、大きな混乱はなく終わった。 111回大会受付
  社会政策学会の会員がメンバーである他学会との日程調整については課題が浮上した。第111回大会の日程は早い段階で決定し、幹事会に報告をしていくつかの学会との日程調整をおこなった。しかし、それでも社会福祉学会などと日程が重なる結果となった。今後、日程調整の方法を確立していく必要がありそうである。

4. 今回の大会は、上述のような条件で航空機のチケットや宿泊施設を確実に確保する必要があることもあって、近畿日本ツーリストへの業務の部分委託をおこなった。航空券や宿泊の手配は遺漏なくおこなわれ、また夕張炭坑跡などへのエクスカーションや、ビアケラーでの懇親会も好評であった。また当日の参加費あるいは懇親会費の授受はすべて業者が代行したため、大会事務局としてこの点は大いに助かった。
  他方で課題も浮かび上がった。事前登録の手続きなどは、ファックスや電話など複数の手段で受付をおこなったが、業者を介するという事情もあって周知できず、サイト上の登録に不便を感じられた会員もおられたと思う。また、航空券は業者がとりまとめることで価格上のメリットがあったが、その分、空港への集合時間が早くなるなどのデメリットもあった。航空券や宿泊などについて、業者を利用する場合と利用しない場合の比較などを含めて、事前にもっと情報を提供するべきであった。
111回大会分科会会場111回大会分科会会場

5. 各会場での報告、討議あるいはパワーポイントの作動はほぼ問題なく進行した。レジュメ、フルペーパーの到着状況は、企画委員会のご協力も得て督促を重ね、従来に比べると若干改善された。それでも当日持ち込み数名、不着が一名あった。パワーポイントについては、ノートパソコン持ち込みを原則として併せて実行委員会でもコンピュータを用意しておくというかたちをとった。
  会場はいずれも十分な広さであったために、今回ははがきによる参加確認を行わなかった。にもかかわらずプログラムには、はがきによる参加確認をする旨の記載がそのまま残ってしまった。数名の会員から問い合わせなどをいただきご迷惑をおかけした。
  二日目の会場である学術交流会館は、電源設備の関係で当日換気ファンが十分に稼働しておらず、空気がよくないという参加者からの指摘もあって、ドアを全開するなどで対応した。

111回大会共通論題会場

6. 8日の18時30分から、大学からバスをチャーターして移動し、札幌ファクトリー「ビアケラー開拓使」にて懇親会を開催した。定評ある会場でもあり、159名の参加で盛況となった。料理、飲み物なども好評であった。

7. 思いがけずたいへんであったのが、書店への対応であった。今回は8つの書店から出店の要請があり、スペースの都合上先着順に6社で締め切ったが、書籍を保管する場所や出店スペースの確保などで手間取った。しかし、それだけ会員の利用率が高い、つまりニーズがあるということであり、今後も書店の出店養成が増えていくとするならば、大会開催の新たなポイントとしてノウハウを蓄積していく必要がある。

8. 最後になるが、今回の実行委員長は本学会大会にかんして経験不足であり、玉井代表幹事をはじめ幹事会の皆さん、あるいは多くの会員諸氏に細々とした質問を重ねることになった。親切に丁寧にご教示いただき、ご協力いただいた皆様に改めて感謝申し上げたい。


〔宮本太郎〕