社会政策学会史料集



『社会政策学会年報』第28集 学会記事

一 大会関係

◇第六六回大会(専修大学担当、一九八三年五月一四、一五日開催)

〈共通論題〉「行財政改革と労働問題」
I 行財政改革の基本的性格――国際比較の観点から―― 山形大学 木村武司
II 農業保護と食糧供給問題 明治大学 井上和衛
III 交通政策と公企業の再編成 山形大学 高木郁朗
IV 福祉政策と国民負担 日本女子大学 佐藤 進
V 行財政改革と労働基本権 学習院大学 宮島尚史
〈共通論題総括討論〉
座長 雇用職業総合研究所 氏原正治郎
主討論者 京都大学 池上 淳 東京大学 兵藤 

〔第一分科会〕〈地域社会と労働問題〉
座長 埼玉大学 元島邦夫
1.企業都市・豊田における労働者の労働と生活 神戸大学 岩崎信彦
2.炭鉱労働者の生活史と労働組合 北海道大学 小林 甫
〔第二分科会〕〈マイクロエレクトロニクスと雇用問題〉
座長 明治大学 木元進一郎
1.ME化の進展と職場構造の変化 雇用職業総合研究所 伊藤 実
2.産業用ロボットと労働 京都大学 赤岡 功
〔第三分科会〕〈自由論題(1)〉
1.社会保険と営利保険の交錯――イギリスの「認可組合」制度を中心に―― 立命館大学 横山寿一
2.第一次東芝争議――掘川町工場に即して―― 一橋大学 三宅明正
3.産業別組合の組織運営の実態――ゼンセン同盟の事例から―― 東京大学 中村圭介
〔第四分科会〕〈自由論題(2)〉
1.第一次大戦直後における大阪市社会事業の基本的性格 大阪市立大学 玉井金五
2.女子の失業とその構造――意識調査から見た特徴―― 早稲田大学 白木三秀
3.ムーンライターの経済理論とわが国における実態 大阪大学 富田安信
 近代的な美しい校舎において、教員、院生、学生の皆さんが一体となったスムーズな大会運営がなされた。昨今新聞紙上を賑わすことの多い行財政改革問題が共通論題として取り上げられ、意欲的な報告がなされた。また、総括討論では活発な質疑応答が交わされた。


◇第六七回研究大会(滋賀大学担当、一〇月二九、三〇日開催)

〈共通論題〉「国際化する労働問題と社会政策」
I 国際社会政策の構造と体系――ILOと日本の社会政策 大阪商業大学 今城義隆
II アジア諸国の雇用政策とEC――アジア諸国の工業化・雇用拡大政策の、EC諸国の対アジア投資に与える影響―― アジア経済研究所 谷口興二
III ヨーロッパの移住労働者問題と国際労働運動――西ドイツを中心として―― 法政大学 森 廣正
IV 雇用の国際化と労働基準――海運労使関係の場合―― 海上労働科学研究所 篠原陽一
V 工業化諸国における社会保障政策の収斂とその限界 神戸商船大学 樋口富男
VI 日本の労使関係をめぐる世界の関心と一試論 慶応義塾大学 島田晴雄
VII 多国籍企業と労働問題 大阪市立大学 佐々木 建
VIII 国際化する労働問題と社会政策 鹿児島経済大学 高橋 武
〈総括討論〉
座長 滋賀大学 河野 稔 同志社大学 西村豁通
主討論者 東北大学 徳永重良 専修大学 加藤佑治 大阪大学 猪木武徳 労働経済調査研究所 佐賀健二
 彦根城の眼下に位置する滋賀大学において、「国際化する労働問題と社会政策」を共通論題として大会が開催された。前年秋の大会とは打って変わった穏やかな日差しを浴びるキャンパスの一画で、精力的な報告、討論がなされた。
  (明治大学 柳沢敏勝記)



 

二 部会関係

◇北海道部会
日時 一九八四年三月九日
場所 北海道開発調整部会議室
出席者 八名
〈報告〉
産業合理化期の作業集団と労務政策――昭和初期の鉄道車輌工場を事例として―― 北海道大学 小路行彦
  (北海道大学 荒又重雄記)

◇関東部会
第四〇回関東部会
日時 一九八三年四月二三日(土)午後一時三〇分
場所 慶応義塾大学経済学部共同研究室
〈報告〉
一 日本的労使関係と日本的経営 明治大学 高村 洸
  (慶応義塾大学 黒川俊雄記)

◇関西部会
第四六回関西部会
日時 一九八四年三月一七日(土)午後一時
場所 同志社大学光塩館 地階会議室
〈報告〉
ILOの当面する諸問題――20余年のILO勤務から―― 神戸商船大学 樋口富男
〈議題〉
一 関西部会・福祉問題分科会の事務局移転の件
一 『社会政策叢書』編集委員会の件
一 関西部会運営委員の改選の件
 なお、一九五三年以来、関西部会事務局を担当した同志社大学経済学部に代り、八四年四月からは大阪市立大学経済学部がこれを引受けることとなった。
  (同志社大学 西村豁通記)

◇中国・四国部会
日時 一九八三年七月三〇日(土)三一日(日)
場所 香川大学経済学部
〈報告〉
一 老後保障と地域問題 岡山大学 向井喜典
二 福祉と『自助の原則』との関係について 高知大学 松井栄一
三 イギリスの社会保障制度に関する一史的考察 福山大学 仁科 保
四 わが国の工業化過程における中等実業教育機関の役割について 広島大学 竹内常善
  (愛媛大学 星島一夫記)
 なお、中国・四国部会の事務局が高知大学人文学部から、愛媛大学法文学部に変更された。

◇九州部会
第三七回研究会
日時 一九八三年九月三日(土)午後一時〜五時
場所 鹿児島経済大学会議室
出席者 二十名
〈報告〉
一 戦後日本における相対的過剰人口について 九州大学 中野 元
一 国際化する労働問題と社会政策 鹿児島経済大学 高橋 武
第三八回研究会
日時 一九八四年一月二八日(土)午後一時〜四時
場所 熊本商科大学・研究棟会議室
出席者 二十三名(午後五時より懇親会)
一 英国における定住法の発達について 熊本商大 柏野健三
一 社会保険の原理論 西南大 木村 毅
 (九州産業大学 湖尻賢一記)

 

三 分科会関係

◇労働組合分科会
日時 一九八四年三月二十四日(土)午後二時半
場所 専修大学神田校舎社会科学研究所分室
〈報告〉
一 ILO看護職員条約と日本の看護労働の現状 茨城大学 井上英夫
  (専修大学 西岡幸泰記)

◇生活問題・社会保障合同分科会
 一九八三年度生活問題・社会保障合同分科会は次のとおり開催された。
一 最近の老人医療現場における諸問題 都立大久保病院 伊藤淑子(一九八三年四月二三日、於上智大学)
二 家内労働問題について――家内労働調査を中心に―― 労働省 藤井紀代子(八三年七月一六日、於上智大学)
三 最近の有料老人ホームをめぐる諸問題――全国有料老人ホーム実態調査報告―― 上智大学 松崎久米太郎(八三年九月一七日、於上智大学)
四 医療保障の国際的動向 健康保険組合連合会 石本忠義(八三年一一月一九日、於上智大学)
五 今日のサラ金問題と生活崩壊 都立大学 岩田正美(八四年一月二八日、於上智大学)
六 フランスの社会保障における諸問題 千葉大学 藤井良治(八四年三月一七日、於上智大学)
  横山和彦(社事大)・松崎久米太郎(上智大学)記

◇福祉問題分科会
第一三回 福祉問題分科会
日時 一九八四年三月一七日(土)午前十時
場所 同志社大学 光塩館地階会議室
〈報告〉
ロバート・オーウェンと現代の福祉問題 仏教大学 上田千秋
 なお、福祉問題分科会の事務局は、一九八四年四月より仏教大学社会学部へ移転することとなった。
  (同志社大学 西村豁通記)


〔2007年5月7日掲載〕


《社会政策学会年報》第28集『行財政改革と労働問題』(御茶の水書房、1984年5月刊)による。






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