第1回幹事会記録
(1)日時・場所・出席者 1996年5月19日 日本大学商学部にて開催 二村一夫、伊藤セツ、大沢真理、遠藤公嗣、佐口和郎、堀内隆治、中原弘二、 加藤佑治、相沢与一、上井喜彦の各幹事 議長 二村一夫(高田代表幹事が総括討論打ち合わせのため欠席により代行) (2)議事 1.高田一夫会員を代表幹事に選出した。 2.新入会員の申し込み 以下の3名の入会を承認した。 氏名(所属) 推薦者 廣瀬真理子(昭和女子大生活化学科) 佐口卓、天野寛子 岩崎裕彦(地域社会研究センター) 加藤佑治、石井啓雄 永山くに子(山口県立大看護学部) 加藤佑治、石井啓雄 3.学術会議第10回シンポジウムについて 報告者・コメンテイターの選定については、加藤佑治幹事に一任することとし た。なお、加藤幹事から戸塚秀夫会員に報告者をお願いしたい旨の発言があり、 了承された。 4.ジェンダー分科会 ジェンダー分科会が32名の賛同者を集めた。正式な分科会の設立までの活動 につき、学会から補助する(仮承認)ことが了承された。 5.名誉会員の選出 以下の8名の会員が新たに、名誉会員として選出された。 木村 毅、木村正身、桜林 誠、塩田庄兵衛、島津千利世、 清水慎三、広田寿子、吉村朔夫 6.その他 年報のあり方について、編集委員会の議論をふまえ、秋の大会時の幹事会で議 論することにした。
第2回幹事会記録
(1)日時・場所・出席者 1996年7月27日 一橋大学高田研究室にて開催 二村一夫、伊藤セツ、遠藤公嗣、佐口和郎、上井喜彦、高田一夫、玉井金五、 三富紀敬の各幹事が出席 議長 高田一夫
(2)議事 1.日本学術会議経済政策研連シンポ報告者について 企画を担当している加藤佑治監事より次の方にお願いし、了承されたとの報告 があった。 主報告 荒又重雄 副報告 下山房雄
2.第94回大会(97年春)の共通論題について 企画担当の佐口和郎幹事から以下のような報告があり、了承された。 大会テーマを「アジアの労働と生活」とする。 座長は松崎義会員(法政大)とする。 報告の柱は7本とする。その内容は、「世界システム論」とアジアの労働、労働 者形成、労働力構造、社会保障、児童労働と社会福祉、人事管理・労使関係、労 働運動・政策 報告者についても討議されたが、佐口会員に交渉は一任することとした。非会 員の報告が3本に上る見込みとの報告であったが、企画の必要上やむをえないこ とであり、了承された。 また、大会前の打ち合わせ、大会時の非会員の旅費については、第92回大会 と同様、支出を認める方針とすることが確認された。
3.同上大会のテーマ別分科会について 討議の結果、次の4つの分科会を設けることで合意した。その内容および企画 責任者は以下の通りである。 社会保障分科会(工藤恒夫) ジェンダー分科会(大沢真理) 日雇い・ホームレス分科会(玉井金五) 労働史分科会(佐口和郎)
4.役員の交代について 高田一夫経済学会連合評議員・経済学会連合英文年報編集委員の代表幹事就任 に伴い、以下のように委員を交代した。 日本経済学会連合評議員 高田委員を佐口和郎会員と交代する。 同上英文年報編集委員 高田委員を小笠原浩一会員と交代する。
5.入会の承認 中村和夫(静岡大学人文学部) 推薦者 三富紀敬 藤岡光夫 6.年報編集委員会からの編集方針についての問題提起 上井喜彦年報編集委員長から第41集の編集について以下の通り報告があった。 新編集委員会での議論により、テーマ別分科会については、全体の議論を理解 しやすくするため、第41週から個々人の論文だけでなく、各座長にテーマ設定 の意図と討論要旨を400字詰め10枚程度にまとめてもらうことにしたい。 お茶の水書房からは書評の本数が増えない限り、スペース的には問題がない、 との回答を受け取っている。 日大商学部での新編集委員会の会合では、上記のほか次のような「反省と意見」 が出された。 年報を定期刊行機関誌に変更し年2回程度発行せよ、との意見が出された。 しかし、その実現のためには、(1)レフェリー制度のあり方(謝礼など)をど のようにすべきか、(2)定期刊行物発行に耐えうる強力な編集委員会を作る必 要があり、出版社の協力が得られると都合がよい。その可能性を検討したい。 上記のような抜本改革が無理な場合は、年報形式を維持し、共通論題は従来通 りの編集方針とするが、自由論題については従来の論文採録の方法を廃止する。 空いたスペースは自由論題の報告者も含め、広く一般会員からの投稿を募り、レ フェリーにかけて採否を決定する。レフェリー制については、上記と同じ問題が 出てくる。 この自由論分方式ではこれまで以上の本数を収録する必要が出てくるだろう。 そのためには巻末の会員業績リストを廃止あるいは縮小するべきだ。 幹事会での議論は第41集の編集方針については反対意見は出なかったが、定 期刊行化については賛否両論が出て決せず、引き続き討議することとした。 7.労働史分科会が30名の賛同者を集めた旨、佐口和郎会員より報告があった。 正式な分科会の設立までの活動につき、学会から補助することが了承された。
第3〜5回幹事会記録
第3回幹事会 日時 1996年10月25日 3〜5時 場所 静岡県女性総合センター「あざれあ」第1会議室 議長 高田一夫 第4〜5回幹事会 日時 1996年10月26・27日 12時〜1時30分 場所 静岡大学人文学部 議長 高田一夫 議 事 1) 労働運動関係者などで、研究機関に所属しない人の入会について 審議未了となっていたT氏の入会申請について、議論した。氏は、埼玉大学大 学院修士課程を修了し、共著の著書や修士論文を執筆しており、入会資格は満た している。しかし、これまでは、労使の別なく、運動に関与されている方の入会 を断ってきた経緯があり、氏の入会を認めることは方針の変更になる。なお、類 似のケースで、所属を運動体とは別の研究団体に変更した方について入会を認め たことがある。今回は、入会希望者がそうした便宜的措置でなく、方針の変更を 求める形で申し込まれている。 審議の結果、T氏の場合だけでなく、運動団体に所属する人であっても、学術 的な著作があれば、入会を認めることで一致した。2) 第94回大会(97年春)の企画について 共通論題は佐口和郎コーディネーターかた提案された「アジアの労働と生活」 という企画案が承認された。また、テーマ別分科会は、玉井金五幹事から日雇・ ホームレス分科会の、大沢真理幹事からジェンダー分科会(「ポスト北京会議の 政策展開」)の提案があり、それぞれ了承された。 3) 第95回大会の開催主体について 西村豁通幹事より、第95回大会の企画案の説明があった。共通論題は「社会 政策学会の百年」(仮題)である。また、百周年記念大会を本部と共催で行いた い旨、企画担当の西村幹事から提案があった。その理由は、大きな記念行事であ り、一地方部会が企画・開催するのは不自然だ。学会全体で関与すべきだ。また、 秋の学会に「研究大会」と特別な名称が冠せられているが、地方部会が企画に当 たることは好ましいことである一方、大会に2種類あるのは不自然であり、大会 企画を地方部会に完全に任せて、幹事会が関知しないのも不自然である。 そこ で、代表幹事より、地方部会による企画という特徴は維持するが、幹事会全体が これに関与することにしたら、如何かという提案があり、基本的な考え方は了承 された。 4)「研究大会」の名称について 上の項の精神でいけば、大会に2種類あるのはおかしいので、「研究大会」と いう名称は廃止し、「大会」に統一することにした。 ただし、統一はゆっくりと行うべきだとの意見も出た。その根拠は、年報問題 にある。現在研究大会叢書として刊行されている秋の大会に関連した出版は、学 会が出版助成している。春、秋の大会を同じ扱いにするとなれば、年報を春と同 様、購入義務化するべきかどうかが問題となる。 しかし、現在年報は編集委員会において抜本的な改革を検討中であり、定期刊 行の機関誌化も検討されている。こうした検討と連動して考えていかねばならな い、という主張であり、了承された。 5) 年報改革について 前回の幹事会で予告されたとおり、年報編集委員会から年報改革に関し提案が あった。議論の結果、(1)レフェリー制を導入すること、(2)会員業績リストは年 報から切り離して別に発行する、の2点が確認された。 新たな編集方針では、年報は大会特集欄と自由投稿欄の2つに分かれる。大会 特集欄は、共通論題論文(報告者、座長)およびテーマ別分科会での発表から選 ばれる論文数本から成り、従来通りの手続きで採録される。しかし、自由論題の 報告は論文として編集委員会に提出し、レフェリーの審査を経た後に採録される ことになる。また、新編集方針では、大会で報告しない会員の論文も、自由論題 論文と区別なく受け付け、レフェリーの審査を経て採録することにした。この2 種類の投稿論文が自由投稿欄を構成する。 春の大会時の編集委員会では、大会特集欄の編集方針を決め、秋の大会時の編 集委員会に自由投稿欄の編集方針を決める。 自由投稿欄に関する実務は在京編集委員会が担当する。そのため、在京編集委 員会を若干名、増員する必要があるだろう。 レフェリーは2名で、秋の大会時の編集委員会で決定する。したがって、自由 投稿論文(自由論題論文も含む)の締め切り期日は、秋の大会前に設定される。 春秋の年報一本化は次の課題とし、引き続き、検討する。 6) 第96回大会の企画について 大会企画は、まずテーマ別分科会で取り上げて練ったものの中から選定してい くという方針が提案され、承認された。企画としては現在、(1)選抜、評価、査定 など学校を含めたセレクションのシステムについて、(2)中小企業の技能形成、 (3)能力開発と技能形成、(4)国家と地域の政策分担のあり方について、(5)生活保 護受給者、ホームレス、「不法残留」外国人など社会保険による生活保障にのら ない人々に関する政策について、など多くの提案があった。 この中で、(5)のテーマは94回大会で玉井幹事が企画に当たり「日雇い・ホー ムレス分科会」として取り上げることが決まっている。その意味で、もっとも準 備が進んでいる。その他の企画についても、担当者がさらに案を練ることになっ た。 7) 役員の交代について 学術会議経済研連委員 加藤幹事より退任の希望が再度、表明された。審議の 結果、新しい人に新鮮な意見を大胆に発言していただくほうがよいだろう。また、 学術会議には女性の委員が少なく、要望されているということを考慮して、伊藤 セツ幹事を選出した。 8) 日本学術会議・経済政策研連の分担金について 日本学術会議経済研連より、以下のような依頼があった。研連が毎年実施して いる学術シンポ及びその他の会議が国庫負担では賄いきれず、次の2点の費用を 負担してほしい。 (1)学術シンポの報告書作成費(約25万円) (2)研連主催・後援の国内・国際会議の連絡費用(約20万円)。 総額45万円を加盟17学会で分担するが、社会政策学会は3万円を出すこと になる。 加盟学会が負担するのは不当だとの意見は強かったが、現状ではやむ を得ぬとの結論に達し、支出することにした。 9) 新設の分科会への助成金について 実績に応じて助成するという基本方針で、再編成に望んだので、定額の助成は とれない。郵送費程度の範囲を領収書により、支払うということにした。 10) その他 総合福祉分科会が会員44名の賛同を得て発足した。規定に従い、助成を行う ことになった。世話人は、西村豁通会員。
第6回幹事会記録
日時 1996年12月14日 3〜6時 場所 一橋大学高田一夫研究室 出席者 遠藤公嗣、加藤佑治、上井喜彦、工藤恒夫、高田一夫、高橋祐吉、 玉井金五 議長 高田一夫 報告事項 1)第94回大会の開催校決定 第94回大会の開催校が千葉大学法経学部に決定した。実行に当たる藤井良治会 員が幹事会にオブザーバーとして出席し、大会開催の受諾を表明した。なお、藤 井会員から、諸団体からの助成金が受けにくい時期でもあり、予算内でまかなえ るかどうか不安だとの懸念が表明された。幹事会では、不足の場合は必要なだけ の援助を行うと約束した。 2)学術会議経済研連からの報告 1996年11月29日(金)10時〜5時学術会議会議室で、経済研連シンポジウム 「パラダイムの変換とパラダイムの変換と経済社会政策」が開催された。これは 同じテーマのシンポジウムの2年目の企画である。社会政策学会からは、荒又重 雄(主報告)、下山房雄(討論者)の2会員が参加したほか、研連委員、幹事な ど数名が出席し、討論に加わった。参加者は多くはなかったが、熱心な討議が行 われ興味深いものであった。 なお、このテーマのシンポは3年間続ける予定になっており、3年目に当たる 来年度も同じ時期に開催される予定である。なお、このシンポは、元来「パラダ イムの変換と経済政策」であったものを、加藤佑治研連委員が主張してテーマに 「社会(政策)」を挿入させた経緯がある。したがって、来年度もシンポに引き 続き参加するのが妥当であると確認された。 3) 労働史分科会の活動 テーマ別分科会の次回以降の企画の候補として「学校・企業−−その関係史」、 「エスニシティ問題と労働史研究」などを考えている。 議事 1) 学術賞選考委員の選任 第3回の学術賞の選考委員を選任するにあたって、次の3点の原則がたてられ た。第1に、委員の任期は2年であるが、委員会の継続性を考慮すると、委員を 毎年半数改選することが適当である。第2に、委員の研究分野が全体として、 「労働」と「生活」を両方ともカバーできるような組合せとする。第3に、委員 の構成を多様化するため、学会賞の学術賞の受賞者に交代で委員をお願いする。 これにしたがって、議論した結果、相沢与一、岩田正美(第2回学術賞受賞)、 下山房雄、二村一夫、山本潔(第1回学術賞受賞)の5名にお願いすることとし た。後日、代表幹事より依頼し、全員が就任を承諾した。 2) 第94回大会の準備について 佐口和郎コーディネーターから共通論題企画の細部について提案があり、承認 された。座長と報告者が決定した。 また、テーマ別分科会についても以下の通りの企画案が提出され、承認された。 (1)日雇労働者とホームレス−−その現実と社会政策的課題 (コーディネーター=玉井金五) (2)労働史分科会(コーディネーター=佐口和郎) テーマ「企業内の階層性−−ドイツ・アメリカ・日本」 労働史分科会は、組織として、一年1、2回の研究会を首都圏・関西交代で持 ちたい(今年度は2月を予定)。また、ホームページを関口定一会員(中央大) のところで開設した。情報交換に役立てたい。 この他、堀内隆治幹事より「分科会のテーマ」として「社会政策学における国 家と地域」または「国家と地域の政策分担のあり方」という提案があった。時間 的に間に合わないので、次回大会以降に考えることとした。 2) 第95回大会の企画について 代表幹事から同志社大学での学会創立100年記念大会の共通論題について企画案 が提案された。これは、先の幹事会での決定に基づき、学会本部と地方部会との 共催とする方針を具体化してコーディネーターの西村幹事、中川清会員等との協 議を踏まえて提案された(内容はニューズレター第8号を参照されたい)。 この提案に対し、報告者を選定する前のプランを提示すべきであった、との意 見が出された。代表幹事は、以前のやり方を一部踏襲した結果、幹事会との意志 疎通を欠いた点のあったことを陳謝した。 3) 第96回大会の企画について 大会の質をいっそう向上させるため、企画を早く立てるべきだとの意見が以前 から出されており、実際大会の1年半〜2年前に企画案を準備するようにしてき た。今回、玉井幹事より、96回大会の共通論題として「日雇労働者・ホームレス と現代日本」という企画案が提案された。 内容としては、日雇労働者の高齢化と労働市場、ホームレスと生活保護行政、 外国人労働者の流入とその影響、自治体レベルでの取り組み、アジア間比較の視 点、等が試論的に提案された。大会テーマとして興味深いとの意見が多かったが、 今後さらに検討することとした。 4) 大会開催校の計画的配置について 大会開催校の決定が難航したことから、中期的に大会開催港を予め決めておこ う、とする気運が高まっる。ただし、この問題を議論するには過去の開催校や大 会テーマを知らないと難しい。そこで次の幹事会で資料をそろえて、議論するこ とになった。 5) 幹事会改革など 現在事務作業は、本部に一括されているが、本部の負担が重くなること、など 弊害も起きている。また、一般会員からみれば大会以外には学会との接点があま りない。幹事会のあり方を根本的に改めるべきではないか、との意見が出され、 今後議論していくことになった。 学会年報は来年度より、レフェリー付きの自由投稿を受け付けることになった。 そこで、年報編集委員会は年報改革の内容をつめるために、学会大会時以外にも 編集委員会を開く必要がでてきた。そこで、関東以外の委員に旅費を支給してほ しいとの申し出があり、少人数でもあり、承認することとした。 6) 役員人事 栗田健国際交流委員会長から大学業務多忙のため、辞任したい旨の申し出があ り、承認することとした。後任は二村一夫委員が代行する。なお、この委員会は さらに活動を充実するために、規約を見直して、改組すべきだとの意見が出され、 引き続き検討することが承認された。 7) 研究大会叢書の割引販売など 研究大会叢書については、学会から出版社に刊行費助成として、今年度は50万 円を支払っている。かねて二村代表幹事(当時)が出版社の啓文社に対して、会員 に対する割引販売を申し入れていた。二村氏は学会年報が3千円であるので、そ れと同程度の価格を要求していた。12月に啓文社より定価の3割引で販売し、3 千円前後の価格となるようにする、との回答があった。但し、97年秋の同志社で の記念大会については特別な企画で報告数も多くなるので、同じ条件で同額の販 売にすることは困難である、とのことであった。その場合は、助成額を引き上げ るなど何らかの措置が必要だと考えられる、と高田代表幹事より説明があり、了承 された。
第7回幹事会記録
日時 1997年2月8日(土) 6時30分〜8時 場所 如水会館2階梅の間 出席者 相沢輿一、伊藤セツ、加藤佑治、工藤恒夫、高田一夫、二村一夫、 下山房雄(オブザーバー) 議長 高田一夫 1) 日本学術会議会員選挙について この問題に詳しい下山房雄会員に特別にオブザーバーとして参加を求め、参考 意見を開陳していただいた。 加藤幹事より、前回会員選挙以降の経過説明があった。 検討の結果、推薦人として加藤佑治、伊藤セツ、遠藤公嗣の3人の幹事を推薦人 とし、高田一夫代表幹事を推薦人予備者とすることになった。
第8回幹事会記録
日時 1997年2月22日(土) 3時〜6時 場所 一橋大学磯野研究館第2集会室 出席者 伊藤セツ、大沢真理、加藤佑治、木本喜美子、佐口和郎、高田一夫、 高橋祐吉、玉井金五、二村一夫 議長 高田一夫 1) 学会大会開催校の中期計画について 第94回大会の開催校を決定する際に、大変難渋した。従来のように1年毎に 学会大会開催校を決定することは困難であるため、ここ5年間位の長期的な見通 しの中で、開催の可能性のありそうな大学(明治、中央等)に早めに交渉し、開 催可能時期を打診する。 2) 本部体制の見直しについて 現在の本部の仕事は、大会企画・学会改革といった会長的な仕事と経理・住所 管理等の事務局的な仕事の2種類に分けられる。こうした体制では、大会の企画 に集中できないという問題もある。また、もともと、これらは別種の仕事であり、 分担した方が効率がよいと思われる。そこで、学会事務センター等の外部に事務 的なものを委託するという方向で検討することとなった。 3) 学会賞の候補の選定について 二村一夫学会賞選考委員長より、次のような報告があった。昨年と同様に、幹 事・監事に学会賞候補の推薦の候補を依頼することになった。参考資料として、 会員業績リストを送付する。また、効果的な候補作品選定を促進するため、 学会 賞選考委員のもとに情報 が集まるシステムを作成する必要がある。そのために、著書・論文を刊行した場 合には、選考の参考資料として本部に寄贈してもらえるようにニューズレターや ホームページで周知することとした。 4) 94回大会(97年春)の準備について a)自由論題報告者を決定した。 b)共通論題打ち合わせのための交通費(遠距離者には宿泊費)は、本部から支 払いされることが確認された。 c)テーマ別分科会について ジェンダー分科会の企画(「ポスト北京会議の 政策展開」)の詳細がコーディネーター大沢真理幹事から報告され、承認された。 報告者はいずれも非会員だが、ジェンダー分科会の会員である。 報告者が女性のみなので、コメンテーターには男性に加わってもらうとよいの ではないかとの意見が提出され、コーディネーターが検討することになった。 5) 95回大会(97年秋)の企画について 「ジェンダーと社会政策」の報告者は未定だったが、竹中恵美子氏会員に依頼 することが承認された。コメンテーターは未定。 6) 96回大会(98年春)の企画について 共通論題の企画について、玉井幹事より「日雇労働者・ホームレスと現代日本」 の大会企画案について報告があった。現在のところ、具体的な形になっている企 画案は玉井幹事のものだけである。最終決定は、第94回大会の幹事会で行う。そ のときまでに候補者を選定しておく。第9〜11回幹事会記録
日時 1997年5月16日(金曜)〜18日(日曜) 場所 千葉大学 1.学会賞選考委員の選出について〔略〕学会賞選考委員氏名参照。 2.学会運営の基本方針について (a) 幹事・監事選挙のあり方についてプロジェクト・チーム発足 伊藤説委員より幹事選挙について、さまざまな問題点が指摘された。伊藤幹事は かねてより選挙問題に疑念を呈してきた。今回、議論の結果、この問題について本 格的な検討を行うことになり、プロジェクト・チームを編成した。 そのメンバーは、伊藤セツ、遠藤公嗣、熊沢誠、中原弘二、堀内隆治の5名であ る。98年春の幹事選挙には新規則で実施できるよう検討し、総会に提案する予定で ある。 (b) 学会大会のあり方についての問題提起 学会員の年齢も20歳代はごく少ない。学術会議の選挙についても会員数のいっそ うの増加が望ましいところである。また、若手の会員からもっと参加機会を増やして ほしいとの要望があった。 そこで、院生会員を修士課程の学生にまで広げること、大会企画に若手の参加しや すい企画を設けること、等の改革を考える必要があろう。具体的には、研究グループ の集会の便宜を図る、ワークショップの開催、ポスター・セッションの新設などが考 えられる。 また、学会が外部にもっと働きかける必要がある、との意見が寄せられている。 かつては、学会が市民向けの後援会などに協力したことがあった。そこで、公開シ ンポジウムなど会員外でも参加できる催し物を開くなどして、一般市民へのアピー ルをすることも考えらてみてはどうか、との提案が西村豁通幹事よりあった。 具体的には佛教大学から11月の学会大会時に、社会政策学会と共同で公開シン ポジウムを開催したいとの申し出が西村幹事に寄せられている。幹事会としても異 存のないところであり、西村幹事に交渉を進めるよう依頼した。 3.第95回大会(97年秋)の準備状況について 共通論題報告者は決定したが、残るコメンテーターを以下の通り決定し、企画を 進めることになった。 コメンテーター(5名) 熊沢 誠、小林漢二、塩田咲子、下山房雄、堀内隆治 4.第96回大会(98年春)の企画について(略) 5.経済学会連合評議員の選出について 伊藤セツ幹事が学術会議経済研連委員に就任したため、後任の委員として、玉井 金五幹事を選出した。なお残任委員は佐口和郎幹事である。 6.会員の異動 〔略〕 以上第12回幹事会記録
日時 8月 5日(火)午後2〜5時 場所 一橋大学磯野研究館2階高田研究室 議長 高田一夫 出席者 伊藤セツ、加藤佑治、上井喜彦、二村一夫、高田一夫、玉井金五 議題 報告事項 1.会務報告 会員数 894(7月7日現在) 会費納入者数 514(57.4%、 昨年7.23現在で57.4%) 滞納者 1年 251 2年 66 3年 25 その他 39(名誉会員を含む) 2.第96回大会(98年春)の共通論題について 玉井金五コーディネーターより資料配付 共通論題テーマ「日雇い労働者・ホームレスと現代日本」 趣旨 今年春の第94回大会で「日雇労働者とホームレス」の分科会を開催した。 分科会では実態調査に基づいた報告(東京、名古屋、大阪)をもとに、でき るだけ現状の正確な把握に努めた。分科会では、今三つの地域がどのような 状況に置かれているかが明らかになったし、その異同も浮かび上がった。結果 として、問題の重要性が十分認識できたと思う。 では、今後いかなる施策を打ち出すべきかということが問われるし、また新 たに発生しつつある課題への解答が求められるのはいうまでもない。たとえば、 最近ホームレスの生活保護をめぐって名古屋地裁の判決が出た。それはこれま での生活保護のあり方の是非を問う重大な契機となるのは必至である。また、 日雇労働市場への外国人の参入も大きな問題を引き起こしつつある。とくに、 中高年日雇労働との競合が表面化してきているのはそのひとつである。 そこで、今年の分科会を拡大・発展させる形で第96回大会の共通論題「日雇 労働者・ホームレスと現代日本」を組むことになった。本大会では、分科会での 議論を踏まえて、もう少し大きな視点から本課題に接近してみたいと考えている。 つまり、やや総括的な言い方になるが、日本の高度成長を担った労働者が今ど のような境遇に置かれようとしているのか、当時構築されつつあった社会制度に 包摂しきれなかったことが現在いかなる形で発現してきているのか等々。これら に対する社会政策的な回答を与えずして戦後の総決算はできないであろう。 幸い、今年春の大会は「アジアの労働と生活」が共通論題として組まれた。ア ジアのトップランナーとしての日本の労働者の不安定層がどのように変容してき たのか、またアジアの労働市場とのかかわりでみるといかなる構図が浮かび上が るのか、さらには視野を広げて欧米の状況との比較からするとどのような特質が 摘出できるのか、といった点においてもテーマ上かなり連続性を有すると思われる。 1 報告予定者等について コーディネーター 玉井金五(大阪市立大) 座長 庄谷怜子(神戸女子大) 取り上げるべきテーマと報告予定者 1)課題と方法 2)日雇労働者の高齢化と労働市場 3)建設労働と日雇労働者・ホームレス 4)ホームレスと生活保護行政 5)外国人労働者の流入と日本の不安定層 6)欧米の状況との比較 2 コメンテーターについて コメンテーターをぜひつけたいと考えている。 報告者が最終決定次第、コメンテーターの人選に入りたい。 約3名ぐらいを予定している。 3 その他 分科会の反省会と今後に向けての打ち合わせ会を97年6月13日(金) に大阪で開催した。 3.前回の幹事会で話題となった佛教大学との共同開催のシンポジウムがほぼ固ま った。第95回大会前夜の10月31日6時より佛教大学四条センターにて公開シン ポジウムを行う。テーマは「ジェンダーが社会政策をひらく」である。社会政策学 会が主催し、仏教大が協力する形で行う。 審議事項 1.第97回大会(98年秋)の企画について次の点が確認された。 岐阜経済大学が開催を内諾した。 テーマは高齢化問題が上がっている。 2.96回大会のテーマ別分科会について 95回大会の前日までに企画案を提出して貰うこととした。 3.科研費審査員の推薦について 学術会議より1段審査を2名推薦せよとの通知があった。8月8日締め切りで、 会員より2名を推薦した。 4.役員選挙について 前回の幹事会でワーキング・グループを組織したが、伊藤セツ幹事をグループ幹 事とし、推進していただくこととした。 なお、上井幹事より、常任幹事会を設けたらどうかの提案があった。 5.大会運営のあり方について 前回の幹事会で問題を提起したが、大会運営を改革するための検討グループを組 織し、具体手順の検討に入りたい。学会運営の問題も討議する。 大会運営に関するプロジェクト・グループのメンバーは、上井喜彦、佐口和郎、 高田一夫、玉井金五、中川清の5名が選出された。 6.入会の承認 4人の入会を承認した〔氏名など略〕 7.次期業績リスト作成委員会の担当校について 業績リストは今回から、年報には掲載しない。業務を簡素化するため、Eメールか フロッピー・ディスクでの提出としたらどうか、との意見が出された。