お知らせ




労働組合部会設立会議への参加よびかけ

 かねてより会員のあいだで、社会政策学会内に「労働組合部会」設立の気運が高まり、幹事会においてもその設立が承認されました。そこで、来月に予定されている学会大会を機に、設立のための会議を下記のとおり開催し、具体的に研究活動を開始する運びとなりました。つきましては、この設立会議にぜひご参加くださいますよう、ご案内申し上げます。
 なお、今大会第1日目の5月22日(土)15時からの第7自由論題分科会(306教室)では「労働組合」をとりあげます。こちらへもふるってご参加ください。
 設立趣旨等については「趣意書」をご参照ください。

★ 会議の名称 社会政策学会・労働組合部会設立会議
★ 日  時   2004年5月23日 12時30分〜14時00分
★ 場  所   法政大学多摩キャンパス社会学部A棟306教室(22日の自由論題第7分科会と同じ教室です)

以上

社会政策学会・労働組合部会設立世話人一同
事務局 法政大学大原社会問題研究所・鈴木玲研究室
E-mail: suzukiak@mt.tama.hosei.ac.jp


  日本の社会政策学は長いあいだ労働組合を重要な研究対象としてきた。労働組合が社会政策の展開のうえで重要な役割を演ずる当事者の一つであることからすればこれは当然のことであった。1990年代以降、社会的なリスクが増大するなかで、たんに労使関係の主役としてのみならず、社会政策にかかわる社会的な主体として、労働組合を対象とした研究活動を推進することはあらためて重要となっている。
  しかし、今日の社会政策学会のなかでは、産業労働部会や労働史部会が存在するとはいえ、労働組合の現状それ自体を直接の研究対象とする部会は開設されていない。労使関係研究協会を含め、社会政策学会以外の各学会においても労働組合を中心的な研究対象としているところは存在しない。大原社会問題研究所や労働組合が設立しているシンクタンクが労働組合研究のプロジェクトをもっているとはいえ、全体の学会状況としては、組織的な労働組合研究はきわめて淋しい現状にある。
  現在、労働組合を研究対象としている研究者のなかでは、充分な研究ネットワークの保障がないまま孤立的な活動を続けたり、研究対象を別の分野に求めたり、積極的な問題意識を見失うという傾向も示されている。こうした現状の原因の一端は1990年代の研究対象となる労働組合活動の停滞にも求められようが、逆に研究活動が不活発なために、労働組合による活動内容の再検討や新しいアイデアへのアクセスがおこなわれないという側面もあるといわなければならない。
  こうした学会状況を打破する一つの試みとして私たちは、社会政策学会の一部会として労働組合部会を設立することを提唱する。この部会では、日本と世界各国の労働組合活動の現状を主たる関心領域とする研究者の参加を求め、情報と研究成果の交流をはかることを活動の中心としたい。

<賛同者(順不同)>
上井喜彦、石田光男、高木郁朗、高梨昌、久本憲夫、橋元秀一、五十嵐仁、兵頭淳史、早川征一郎、秋元樹、木下武男、長谷川義和、丸谷肇、福井祐介、鈴木玲。

以上