社会政策学会第102回大会プログラム




2001年5月26日(土曜)〜5月27日(日曜)

会場 中央大学多摩キャンパス文学部棟

中央大学多摩キャンパスへのアクセスガイド(1)
中央大学多摩キャンパスへのアクセスガイド(2)
中央大学多摩キャンパスへのアクセス地図
中央大学大会実行委員会のごあいさつ

【ご注意】
今大会より会員からも大会参加費3000円を徴収することになりました。なお大学院生は2000円です。
非会員の方でも、同額の参加費を納入すれば傍聴することができます。





第1日   2001年5月26日(土)



テーマ別分科会(1) 9:45〜11:30


社会的・経済的格差とジェンダー

座長 竹内 敬子(成蹊大学)
「男女賃金格差と社会構造」         橋本摂子(東京工業大学)
「グローバル化とジェンダー格差
    ──NIDL(新国際分業)を超えて」  足立真理子(東京大学大学院生)


若年者の雇用問題

座長 仁田 道夫(東京大学)
「新卒市場と就職指導がキャリア形成に与える影響」 玄田 有史(学習院大学)
「フリーターの参入契機と職業意識」        上西 充子(日本労働研究機構)
「フランスの若年者の雇用問題」          鈴木 宏昌(早稲田大学)


社会福祉改革における公私関係変容の構図

座長 小笠原 浩一(埼玉大学)
「戦後社会福祉立法における公私関係と
  それが民間社会福祉事業にもたらした内在的制約について」 北場 勉(日本社会事業大学)
「1980年代厚生行政のダイナミズムと公私関係の変容」     蟻塚 昌克(埼玉県立大学)
「社会福祉基礎構造改革における〈新しい公私関係〉」     栃本一三郎(上智大学)


変貌する地域社会と社会保障の今日的課題

座長 川上 昌子(淑徳大学)
「石川県珠洲市の調査から」   横山 寿一(金沢大学)
「京都市美山町の調査から」   岡崎 祐司(仏教大学)
「東京都港区の調査から」    河合 克義(明治学院大学)


ホワイトカラーの雇用管理の生成史

座長 三宅 明正(千葉大学)
「明治期三井物産のホワイト・カラーの教育・養成」  若林 幸男(明治大学)
「明治初期、三井の人事管理」           粕谷 誠(東京大学)




昼休み 11:30〜13:00
(幹事会、各種委員会、部会集会)




テーマ別分科会(2) 13:00〜14:45



社会変動が労働者世帯の生活時間に及ぼす影響
          ──カップル単位の小規模生活時間調査から

座長 伊藤 セツ(昭和女子大学)
「1990年代の社会変動が大都市労働者夫妻の生活時間構造に与える影響」
                        大竹 美登利(東京学芸大学)
「世帯内生活時間ジェンダー格差の動向とアンペイド・ワーク評価問題」
                        斎藤 悦子(岐阜経済大学)
「生活時間調査による収入労働時間および不払い労働時間の実態へのアプローチ
          ──世田谷1995、2000年調査より」
                        水野谷 武志(法政大学大学院生)
コメンテーター  鷲谷 徹(中央大学)


労働組合における新たな賃金政策の模索
        ──〈同一価値労働同一賃金〉原則と単産の賃金政策

座長 遠藤 公嗣(明治大学)
「商業労連の賃金政策」    大賀 康幸(商業労連)
「電機連合の賃金政策」    崎岡 利克(電機連合)
コメンテーター  木下 武男(鹿児島国際大学)


福祉国家と福祉社会

座長 武川 正吾(東京大学) 
「市場化と福祉国家」              平岡 公一(お茶の水女子大学)
「グローバル化と福祉国家」           下平 好博(明星大学)
「反グローバリズム・反市場原理主義と福祉国家」 山森 亮(東京都立大学)


介護保険実施後のサービス供給実態と今後の展望

座長  高田 一夫(一橋大学)
「サービス供給の実態」        乙幡 三枝子(国立市)
「地域におけるサービス供給のあり方」 堀 千鶴子(城西国際大学)


台湾の労働と社会保障

座長  埋橋 孝文(日本女子大学)
「グローバル経済下における外国人労働者政策」 石川 善治(大阪産業大学大学院生)
「国際比較から見た台湾の福祉国家形成」     上村 泰裕(東京大学)
「台湾における〈全民健康保険〉の成立と展開」  曽妙慧(台湾・銘傳大学)
コメンテーター  イト・ペング(関西学院大学)





テーマ別分科会(3) 15:00〜16:45



介護の市場化とホームヘルプ労働

座 長       深沢 和子(日本女子大学)
コーディネーター  竹中恵美子(龍谷大学)
「ホームヘルプ事業の調査から」              大塩 まゆみ(福井県立大学)
「社会保障制度・介護保険とホームヘルプ労働」       石見 恭子(九州大谷短期大学)
「ホームヘルパーのジェンダーバイアスとその解消への課題」 小松 満貴子(武庫川女子大学)




自由論題 15:00〜16:45



第1会場  労働市場

「移住労働者の導入と女性労働者の供給制約」   村上 英吾(横浜国立大学大学院生)
「電機産業A社におけるパートタイム雇用の展開」 禿 あや美(東京大学大学院生)
「女性労働と労働力の再生産
       ──フォーディズムの分析から」  新井 美佐子(名古屋大学大学院生)


第2会場  社会保障(1)

「障害者福祉分野における〈支援費支給制度〉の導入について」木村 敦(種智院大学)
「介護保険の実施に伴う福祉雇用の変化
    ──東京都福祉施設での雇用実態調査から」     照内 八重子(立正大学大学院生)
「乳幼児を持つ世帯の保育料負担と家計」          濱本 知寿香(家計経済研究所)


第3会場  社会保障(2)

「近代日本医療の特質としての開業医集団」      猪飼 周平(東京大学大学院生)
「雇用政策と公的扶助の交錯
     ──ドイツにおける〈就労扶助〉の展開」  布川 日佐史(静岡大学)
「ベーシック・インカム論と福祉社会の展望」     小沢 修司(京都府立大学)


第4会場  労使関係(1)

「日本型労働組合主義運動とその帰結
       ──分析枠組みの提起と検証結果」  山垣 真浩(一橋大学大学院生)
「日本鉄鋼業における職務給制度の導入過程
      ──F製鉄K製鉄所の事例を中心に」  青木 宏之(明治大学大学院生)


第5会場  労使関係(2)

「アメリカの人事考課制度──1970年代以降の変遷」 片岡 洋子(京都大学大学院生)
「鬼平の人足寄場──労働政策の魁」        久田 俊夫(市邨学園短期大学)






第2日  5月27日(日)



共通論題
社会変動と経済格差

コーディネーター 森 建資(東京大学)
座 長      中川 清(慶応大学)
         木本 喜美子(一橋大学)

午前の部  9:30〜12:00

「経済格差と経済政策」             橘木 俊詔(京都大学)
「日本のベルト的労働市場の現況について
         ──農村実態調査をもとに」  大須 真冶(中央大学)
「〈規模別格差〉
    ──サプライヤー・システムの視点から」 植田 浩史(大阪市大学)

午後の部  13:30〜16:30

「女性と階級構造
    ──所属階級と配偶関係からみた
         女性の経済的・社会的格差」  橋本 健二(静岡大学)
総括討論




 

《第102回大会へのお誘い》

中央大学大会実行委員会(文責 鷲谷 徹)

 来る2001年5月26、27日に中央大学多摩キャンパスを会場として学会第102回大会が開催されます。私たち中央大学の大会実行委員会は会員の皆さんの多数のご参加を心から呼びかけるものです。
 第102回大会は21世紀最初の大会であり、そうした記念すべき大会の開催をお引き受けしたことに私たちは栄誉とともに責任の大きさを感じています。
 本学で大会が開催されるのは20年ぶり、前回は1981年(第62回大会)でした。当時のプログラムによりますと、共通論題が「現代日本の賃金問題」で、共通論題の報告と総括討論に1日半があてられ、分科会には初日の午後の3時間があてられ、テーマ別分科会1つと自由論題分科会2つが並行して開催されるというものでした。
 予定されている第102回大会のスタイルはこれとは大きく変わり、第1日目の全てが分科会にあてられます。本年10月の時点で、すでに7つのテーマ別分科会の開催が決定しており、これに自由論題分科会(現在、報告者募集中)が加わることになります。学会員の多様な問題関心に応えることができる分科会となると考えています。第102回大会の共通論題は「社会変動と経済格差」で、第2日目に4つの報告と総括討論が集中して行われます。ゲストスピーカーを含む気鋭の論者の皆さんのすばらしい報告が期待されるところです。
 中央大学で大会を開催することに関して学会員からときどき次のような質問を受けます。「中大では何か新しい校舎でも建てたの?」。残念ながら多摩キャンパスでは校舎に関してはとくに変化はありません。しかし、前回62回大会のときと大きく異なるのはアクセス面での大幅な改善です。本年1月に「多摩都市モノレール」が延長開通し、「中央大学・明星大学」駅が開業、今回会場が予定されている文学部棟は駅から徒歩3分となりました。多摩丘陵地帯の高台にある本学は、これまで、坂(メインストリートは通称「定年坂」)をえんえんと上らないと校舎に到達できないという「弱点」がありましたので、モノレール開通は大きな福音となりました。京王線高幡不動駅、京王相模線及び小田急多摩線多摩センター駅、JR中央線立川駅の各駅をモノレールが結んでいますので、多様なアクセスが可能です。
 大会開催まであと半年、大会の内容は企画委員会のご努力でたいへん充実したものとなることはわかっています。
私たち主催校の会員の努力によって「いれもの」を充実させ、参加者の皆さんに心地よい雰囲気の大会とすべく今後さらに奮闘したいと思います。多数の会員の皆さんのご参加を期待しています。